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-2012年2月1日発行- No.760(週刊)

スロベニア新首相にヤンサ氏
財政健全化・経済振興が課題

スロベニア議会は28日、中道右派スロベニア民主党(SDS)のヤネズ・ヤンサ前首相(53)を新首相に選出した。ヤンサ氏は組閣作業を進め、10日までの発足を目指す。市場の信用を取り戻すための財政健全化と、経済振興・雇用創出を緊急課題としている。昨年12月4日の選挙では首都リュブリャナのゾラン・ヤンコビッチ市長が率いる新党「積極的なスロベニア」が勝利したが、組閣に失敗。第2党のSDSが他の4党との連立に成功した。

連立政権にはスロベニア人民党(SLS)、新スロベニア・キリスト教人民党(NSi)、グレゴル・ヴィラント市民リスト(DLV)、年金生活者民主党(DeSUS)が参加し、議会定数90のうち50議席を占める。ヤンサ次期首相は、連立パートナーを経済・財務・外務・国防大臣の要職に据える方向で、政党間の協力関係をアピールしている。

ヤンサ次期首相は、最重要課題として(1)財政安定化(2)経済再興(3)雇用創出を挙げた。(1)については、今年度に支出を8億ユーロ削減する方針で、近く公務員の解雇も開始する。現時点で財政は「劇的」な状況ではないが、必要な措置を怠ればアイルランドやポルトガル、ギリシャの轍を踏むことになると話し、国民の理解を求めた。(2)と(3)の関連では、教育改革を実施し、重点を法学や経済学から工学に移す方向を示した。

スロベニアは2004年に欧州連合(EU)に加盟し、07年にはユーロを導入するなど、新規加盟国の模範生と言われていた。しかし、改革の遅れや、債務の膨張、失業率上昇が足かせとなり、財務が急速に悪化した。国内総生産(GDP)に対する国家債務の比率は08年の21.9%から11年には45%まで拡大。11月の失業率は11.9%に上っている。

格付け大手のフィッチ・レーティングスは27日にスロベニアを含むユーロ圏5カ国の格下げを実施。スロベニアは「シングルA」へと2段階引き下げられた。今年の経済成長率は0.2%と予測され、厳しい環境が続きそうだ。

スロベニア議会は昨年9月、社会民主党のパホル首相率いる中道左派政権の不信任案を可決。このため、スロベニア史上初の前倒し選挙が実施された。年金改革を含む財政緊縮策の実施に失敗したのが不信任の背景にある。

ヤンサ次期首相は2004年から08年まで首相を務めた。任期中のスロベニア軍の装輪装甲車調達をめぐる収賄疑惑で起訴され、現在、審理が進められている。

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