2018/2/14

総合・マクロ

露中銀が追加利下げ、政策金利7.5%に

この記事の要約

ロシア中央銀行は9日、主要政策金利の7日物入札レポ金利を7.75%から0.25ポイント引き下げ、7.5%とすることを決めた。利下げは昨年3月から7度目で、下げ幅は計2.5ポイントに達した。低水準にあるインフレ率を引き上げ […]

ロシア中央銀行は9日、主要政策金利の7日物入札レポ金利を7.75%から0.25ポイント引き下げ、7.5%とすることを決めた。利下げは昨年3月から7度目で、下げ幅は計2.5ポイントに達した。低水準にあるインフレ率を引き上げるほか、景気の下支えを図る考えで、翌日物レポ金利と翌日物預金金利も0.25ポイント引き下げ、それぞれ8.5%、6.5%とした。12日から新金利を適用する。

同国のインフレ率は2015年3月の16.9%をピークに縮小傾向にあり、1月は2.2%まで下落。中銀目標の4%を7カ月連続で下回った。中銀は追加利下げによってインフレ率を引き上げ、2019年には目標の4%まで回復させる考えだ。

2017年の国内総生産(GDP)は1.5%増加し、3年ぶりにプラス成長に転じた。賃金上昇や世界経済の回復を背景に民間最終消費支出が増加していることなどから、今年は成長率が1.7~2.2%に拡大するとみている。

中銀は声明で、「個人消費の拡大や、人手不足に伴う賃金上昇率が生産性の伸びを上回ることなどによる中期的なインフレリスクが存在している」と指摘。今後さらに利下げを行ってインフレ率を上昇させ、数年におよぶ引き締め政策から、インフレ期待の抑制と経済振興を両立させる「ニュートラル」な金融政策への移行を年内にも完了する意向を示した。